気持ちを理解すること、負担を軽減することがワーキングマザーの増加のカギ

2016.09.15

働くママの増加によって、ママたちの働くことへの価値観は多様化しました。また、取り巻く環境次第で、ママの時間に対する課題や不満も様々です。例えば、子どもと過ごす時間が足りない、家事がすべてママの負担になっている、子どもの緊急時にすぐに対応できないなど。これらに対応するためには、周囲のサポート、サポート環境が整うことが不可欠であることは容易に想像できます。実際に、時間の課題をクリアするには、周囲のサポートがなければ、物理的に困難であることも多いのです。


周囲のサポート環境とは、
・夫や実家など家族の理解・サポート
・職場の同僚の理解
・職場の制度のサポート
・保育園などの地域の施設
・宅配や家事サービスなどの民間の家事支援サービス
などが考えられます。これらは、家族や会社の同僚の理解といった「気持ちの理解環境」と、会社の制度や民間のサービスなどの「物理的なサポート」と大きく2つに分かれます。

 

ママの気持ちを理解することがサポートにつながる

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物理的なサポートの利用には、ママの気持ちを理解する環境が必要

ママの就労の有無にかかわらず、「子育ての時間」に対する理解はママにとって大変重要でありますが、働くママには、働くことへの価値観と共にどう理解してもらうかが精神的なサポートにつながります。夫の理解と同様に、夫婦それぞれの実家の理解は、ママの精神的な支えになりえます。親の世代には、まだまだ母親が働くことへの理解をもたない人も多く、働くママの“罪悪感”に拍車をかけることにもなりかねません。
また、ママたちからよく耳にするのは、職場の同僚の理解についてです。会社には育児休暇や時短就業の制度があるにもかかわらず使えない、使いづらいという声です。制度という物理的なサポートが整っていても、上司や同僚といった職場の人たちの理解がない雰囲気があるため、結局その制度は使えないといったケースが、実は多いのです。同じく、夫の時短就業や育児休暇の制度も少しずつ増えてきているとはいえ、実際の利用には周囲の理解が必須となります。
会社の制度や民間のサービスといった「物理的サービス」を、周りの理解がないまま使用することに、ママたちは抵抗があるため、サービスを検討する際には利用促進方法やママと周りの啓蒙方法も合わせて検討することが重要になります。

 

 

働くママを支える物理的サポートの重要性と現状

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ママたちを支える物理的サポートの充実

まず、働くママにとって最大の「物理的サポート」は、保育園など自治体がフォローする地域の制度です。子どもの預け先の数や環境が整わないと、ママたちが働くことは不可能です。待機児童の問題しかり、地域の親子が分け隔てなく、安心して利用できるサービスの整備を、自治体だけでなく国としても早急に対処することが望まれます。 また、民間の宅配サービスや家事支援サービスなどは、以前よりも価格も手ごろで、依頼しやすいサービスの増加しています。民間のサービスについては、ママ・マーケティングにおいて、消費のキーワードのひとつと考えられ、時間的なサポートや負担軽減のサポートなど、今後ますます増加していくでしょう。

 

民間のサービスを積極的に利用できないママたち

民間のサービスとして代表的な「ベビーシッター」「家事代行」のサービスを、実際にママたちが利用した経験があるか弊社で調査したデータがあります。

『ベビーシッターサービスの利用経験はありますか?』
ある 1.9%
ない 98.1%

『家事代行サービスの利用経験はありますか?』
ある 2.7%
ない 97.3%

サービスの価格が手ごろになったとはいえ、経済的な理由で働くママが多いなか、お金がかかるサポートは限られた世帯のママしか利用していないことがわかります。

『ベビーシッターサービス非利用理由』
1位 見ず知らずの他人に子どもを預けるのは嫌だから 57.9%
2位 利用料金が高いから 51.3%
3位 見ず知らずの他人にカギを預けて家をあけるのは嫌だから 39.8%

『家事代行サービス非利用理由』
1位 利用料金が高いから 64.3%
2位 見ず知らずの他人にカギを預けて家をあけるのは嫌だから 52.7%
3位 家事を人に託すのは、夫や親の手前気がひけるから 16.9%

「利用料金が高いから」という理由は、つまり利用料金がさらに手ごろになれば利用できるということにつながります。それ以外の子どもを他人に預けることや家の中に他人を入れて家事をしてもらうことに不安を感じたり、後ろめたく感じるのは、ママならではの心理的な要因といえるでしょう。

ママの働き方や働くことへの価値観が多様化しているとはいえ、サポートなしでは思うように働くことは難しく、そこでどのようなサポートを利用していくか、利用しやすいものを選択できるようになれば、ママが働きやすくなることは想像できます。ママのタイプによって必要なサポート内容は様々であるため、サービスを提供する側には、ママのタイプによる傾向と対策をそれぞれ知ることが必須となるでしょう。

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